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お題「コップ」「コーラ」「休日」

ありがちな。

どうぞ。
あまり広い部屋ではないけれど、

押入れを含めて収納スペースが大きくとられているので、

私はこの部屋を借りることにした。

一人暮らしは気楽なもので、講義の無い日は、ぼんやりと部屋で過ごすことが多い。

休日である今日も、それは同じだ。

昼間からテレビを見ながら、大好きなコーラを飲む。

それが通常の休日の過ごし方だった。

画面から聞こえてくる楽しげな声と、愉快な映像。

そんなテレビを前にしてコップにコーラを注ぎ終えたところで、チャイムが鳴った。

どうやら宅配便らしい。

そそくさと玄関へ向かい、荷物を受け取る。

贈り主は母だった。

中に入っているのは、野菜やお米といった食料品がほとんどだった。

私はコーラを一口飲むと、それらを片付けるために立ち上がった。

部屋を出て、荷物を整理する。

ひとつひとつ痛んでいるところがないかをチェックしながらしまっていく。

食材って見ているだけで幸せになるから不思議だ。

この何の変哲もない食材が、美味しい料理に変わるだなんて……。

想像するだけでわくわくする。

一通り片付け終えたところで部屋に戻る。



ふと、違和感。



コーラが入っていたはずのコップだが、中身はすっかり空である。

果たして、これはどういうことだろう。

荷物を整理する前に、全部飲んでしまったんだっけ?

私はそう思って再びコーラを注ぐ。

と、手元がくるって、服にコーラがはねてしまった。

注ぐのも中途半端のまま、急いで洗面所へ向かう。

自宅用の服なので、あまり問題はないけれど、それでもしみになるのは嫌だった。

こういうときに、適切な処理の仕方を知っていれば良いのだけど、あいにく私にはその手の知識がない。

適当な応急処置を終え、再び部屋に舞い戻る。



そして、違和感。



またもコップが空である。

こんどこそ、確信がある。

私はコーラを注ぐ途中で部屋を出たはずだ。

激しく鼓動が波打つ。

もしかして、この部屋に誰か……?

泥棒? 強盗?

嫌な予感が頭をかすめる。

ただの学生の部屋に盗みに入るような人がいるとはとても思えないけれど、

とにかく私は落ち着くために、テレビの電源を入れた。

明るい番組に、少し心が癒される。



さらに、違和感。



私はいつテレビを――?

それが頭をよぎった瞬間、大きすぎる押入れの中から、がたんと――。



完。


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2009.04.08 Wed l 三題噺 l COM(0) TB(0) l top ▲

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