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お題「デート」「ぬいぐるみ」「家事」

2週間ぶり。

なのでリハビリ的な感じ。

短いよ。

どうぞ。
あるところに、ひとりの学生がおりました。

彼は家事が得意で、うまく倹約して生活をしておりました。

安いスーパーを探しては、東へ西へ。

バイトのために、北へ南へ。

事実、彼はそれほど裕福な家庭で育ったわけではなく、

そうなるのはある意味で当然なのでした。

さて、そんな彼には恋人がおります。

いたって普通の、しかし彼曰く“世界で一番可愛い”恋人です。

その恋人とのデートのとき、彼女がとあるゲームセンターで足を止めます。

彼は倹約家ですから、ゲームセンターはあまり好きではありません。

特に、今彼女が向かったUFOキャッチャーなんて。

あれは、貯金箱だよ。

と小さい頃からずっと愚痴っておったほどです。

しかし、彼女のいる手前、彼は嫌な顔ひとつせず彼女に付き従います。

お目当てのぬいぐるみを見つけて何度も挑戦する彼女。

彼の発言とおり、彼女の小銭はまるで貯金箱に入れられるかのように、目の前の機械に吸い込まれていきます。

やがて、諦めたのか彼女は悲しそうに眉を下げて彼の手を引きました。

店を出ようというのです。

彼は首肯し、彼女と共にゲームセンターを出ます。

そのときに彼はしかと見ました。

たかがぬいぐるみひとつで、とてつもなく落ち込んでいる彼女の顔を。

そこで彼はあることを閃きます。

例のぬいぐるみをとってやろうと。

しかも、サプライズだと尚良いと。

それが浅はかな考えだと気づくのに時間はいりません。

デートが終わり、彼女と別れた後、彼はゲームセンターに向かいました。

あれほど毛嫌いしていた貯金箱に、せっせと小銭をつぎ込みます。

何せ、世界で一番可愛い彼女のためです。

彼は惜しみなく小銭を投下しました。

結果として、無事にぬいぐるみを獲ることができました。

彼女もとても喜び、世界で一番愛らしい笑顔を手に入れました。

しかし、彼の懐事情は深刻です。

以下は、彼の愚痴に対して友人が放った一言に対する彼の返事です。

「要するに、まさに火の車状態ってわけだな?」

「火の車? そんな生易しい表現じゃしっくりこないよ。……うちの車は大火事だよ」



完。


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2009.03.14 Sat l 三題噺 l COM(0) TB(0) l top ▲

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