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つづけて5話。

どうぞ。
第5話「急いでいるから走るのか、走っているから急ぐのか」

彼らが城門付近にたどり着くと、スライム状の魔物が兵士や国民を襲っている光景が目に飛び込んできた。

子どもたちの泣き声を聞き、ユウシャはびくりと身体を震わせた。

そんな彼女を安心させるかのようにキシは静かに微笑むと、魔物の大群めがけて駆け出した。

キシはあっという間に魔物たちを倒していく。

時を同じくして、キシとは反対方向から魔物に飛び込む人影があった。

腕力のみで半分の魔物を制圧した彼は、残りを片付け終えたキシに向かって挑戦的に笑う。

「あんた強いな。勝負しようぜ」

闘志をむき出しにした男は、ぎらぎらと燃える瞳をキシにぶつける。

しかし、キシはそれをさらりと受け流すと、苦笑を浮かべてユウシャの方を振り返った。

――そこにユウシャの姿はなかった。

「逃げられました」

「ああ?」

「すみませんが、急用です」

「休養? どっか怪我でもしたのか?」

その返答にキシは困り顔のまま、城門の向こう側に視線を飛ばした。

果たして、小さな勇者様が猛然と駆けていくのが見えた。

「少し頭が……」

「それはまずいな、薬でも飲むか?」

「いえ、結構です」

それよりも、という言葉を飲み込んで、キシもまた城門の向こう側へ駆けるのだった。


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2011.07.02 Sat l 連載小説 l COM(0) TB(0) l top ▲

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