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お題「テーブル」「ミルクティー」「宇宙」

ちょっと変な感じ。

小説とは呼べない形式だなぁ。

分岐ルートっぽい。

どぞ。
彼からの手紙には、いつも一輪の花がついてくる。

花の香りに誘われて手紙を開く。

彼の想いが、この胸に響く。

ああ。

彼に会いたくて、会いたくてたまらない。

そんな3人の女性たちの物語――。


~~~


『白いコスモス(注1)の場合』(注2)

直接口で伝えられるよりも、文字で表された言葉の方が、より心の深い部分に届く場合もございます。

私の場合が、まさしくそれに当たりました。

彼からの手紙にはささやかばかりの愛の言葉。

しかし、ささやかだからこそ、この白いコスモスが映えるのです。

口先だけの愛情を受けることは大いにありました。

けれど、彼のような行為は初めてです。

だからこそ、私は彼に惹かれたのかもしれません。

はしたないことですが、私は彼にお会いしたくてなりません。



『桃色のコスモスの場合』(注2)

一輪のコスモスが付き合い始めたばかりの彼から送られてきた手紙についてきた。

ちょっと前に、花言葉に興味を持っている、という話をしたせいかもしれない。

赤に近い桃色のコスモス。

それが贈られたことが嬉しくて、彼からの愛が感じられて……。

甘い、あまぁいミルクティーの海に溺れる。

今すぐにでも彼の胸に飛び込みたい。

彼に会いたい。



『黒いコスモスの場合』(注2)

手紙で済ませようとする、その魂胆に腹が立つ。

あたしは彼からの手紙を握りつぶすと、テーブルに投げ捨てた。

黒いコスモスは決してなくさないようにしおりにする。

この花を枯らせはしない。

彼があたしに会いたくない気持ちも分かる。

本能的に感づいたのだろう。

だからこそ、手紙と言う仕打ち。

あたしは薄く笑うと、彼の顔を思い浮かべた。

ああ。

彼に会いたくてたまらない。

会いたくて、会いたくて、たまらない。


~~~


コスモスで溢れる花畑。

その真ん中に、ひとりの男が寝転がっていた。

そんな彼に寄り添うようにして、ひとりの女が寝転がっていた。

男は彼女の肩にそっと腕を回し、もう一方の手で白いコスモスを摘んだのだった。



コスモスで溢れる花畑。

その真ん中に、ひとりの男が寝転がっていた。

そんな彼に寄り添うようにして、ひとりの女が寝転がっていた。

男は彼女の肩にそっと腕を回し、もう一方の手で薄い桃色のコスモスを摘んだのだった。


暗い路地裏。

その真ん中に、ひとりの男が寝転がっていた。

そんな彼を見下ろすようにして、ひとりの女が立っていた。

男は助けを求めるように手を伸ばし、女は男にとどめを刺した。

翌日、その路地裏で死体が発見された。

黒いコスモスに埋まった、2人分の死体が。




完。


(注1)cosmos=宇宙
(注2)白いコスモスの花言葉→乙女の純潔。
    桃色のコスモスの花言葉→少女の純潔、色が濃くなると(赤に近づくと)愛情が加わる。
    黒いコスモスの花言葉→恋の終わり。


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2009.05.10 Sun l 三題噺 l COM(0) TB(0) l top ▲

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